2024/11/29 13:30
北海道生活

ポタジェ|自然素材でつくる「お正月飾り」 ~新年を迎える準備

新年を迎える準備の一つ「お正月飾り」。自然素材でつくシンプルなお正月飾りをご紹介します。
このコーナーでは、季節ごとの野菜やハーブ、花や果樹など、相性のよいコンパニオンプランツを組み合わせながら育てて楽しむ“ポタジェのある暮らし”を紹介していきます。お料理や花のクラフトも。

文・写真:藤井 純子さん(ピュア・ポタジェ代表)



クリスマスやお正月を迎える準備など、慌ただしい季節が近づいてきましたね。今回は、自然な素材でつくるシンプルな「お正月飾り」をご紹介いたいと思います。

お正月飾りは新たな年の神様を迎え入れ、無病息災、家内安全、豊作祈願などのご加護を受けとるために飾られます。
また、玄関飾りやしめ飾りは、神様のいらっしゃる場所と私たちのいる現世を隔てる結界の役割があるとされ、しめ飾りを玄関に飾ることで、その家が神様を迎える準備が整っていることを表すのだそうです。

ポタジェ|自然素材でつくる「お正月飾り」 ~新年を迎える準備

水引に稲穂と鷹の爪、ホワイトセージの葉をあしらった玄関飾り

玄関飾りやしめ飾りに使う材料には意味が込められていますので、それぞれの意味などもお伝えしながら材料の説明をしていきますね。

稲穂

稲穂には「一粒万倍(一粒の籾が万倍にも実り稲穂になる)」という意味があり、新しく始まる年も豊作になりますようにとの願いが込められています。

ポタジェ|自然素材でつくる「お正月飾り」 ~新年を迎える準備

知人から分けてもらった稲をベランダで乾燥


トウガラシ

トウガラシは「魔を祓う」という言い伝えがあり、災いや災難を防ぐ魔除けのお守りの意味を持ちます。赤い色がお正月飾りのアクセントにもぴったりですね。

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鷹の爪は、ほかのトウガラシに比べて実が小さくクラフトなどにも使いやすい

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鷹の爪を藁(わら)などで結んだ「魔除けトウガラシ」


紙垂(しで)

紙垂とは、しめ縄についている白い紙のことで、紙垂の形は稲妻を表しているそうです。以前の記事(2024年1月「野菜栽培の格言、名言」)で紹介した「秋の稲妻千石増す」ということわざがあるように、しめ飾りにもそんな願いが込められているのですね。
紙垂は、もともとは紙ではなく麻や木綿などが使用されていたそうですが、江戸時代の頃から和紙などの紙が利用されるようになったそうです。和紙や半紙がないときは、コピー用紙などで代用することもできますよ。


[ 紙垂(しで)のつくり方 ]

1. 半紙を四つ折りにし、カッターなどで切ります。

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2. 4つに切った1枚を二つ折りにします。

ポタジェ|自然素材でつくる「お正月飾り」 ~新年を迎える準備


34等分になるように縦に折り目をつけます。

ポタジェ|自然素材でつくる「お正月飾り」 ~新年を迎える準備


4. 折り目をつけたら開き、赤いライン(写真)の位置をハサミで切り切ります。

ポタジェ|自然素材でつくる「お正月飾り」 ~新年を迎える準備


5. 左上を押さえながら、上から順に手前へ折ります。

ポタジェ|自然素材でつくる「お正月飾り」 ~新年を迎える準備

できた紙垂をしめ縄に取り付けて、先述のことわざのように豊作を願ったり、よい年になるよう願いを込めて、新年を迎えたいですね。

また、しめ縄の編み方にはさまざまな方法があるようですが、今回は私が普段作っている簡単な方法をご紹介します。

ポタジェ|自然素材でつくる「お正月飾り」 ~新年を迎える準備


しめ縄の編み方 ]

1. まず、稲の余分な葉を取り除いて茎のみにし、軽く水で濡らしておきます。今回は小さめのしめ縄をつくるため、藁(わら/稲の茎)を12本程度使用しました。

藁の太い茎の部分を麻ひもなどで縛ります。飾りになる部分を考慮して、太い部分(写真右側)を5~10cmを残してください。

ポタジェ|自然素材でつくる「お正月飾り」 ~新年を迎える準備

茎の根元を揃える


2. 束に縛った藁を3つに分け、分けた束を時計まわりにねじります。

ポタジェ|自然素材でつくる「お正月飾り」 ~新年を迎える準備

12本を使用した場合は4本ずつに分ける

ポタジェ|自然素材でつくる「お正月飾り」 ~新年を迎える準備

時計まわりにねじる


3. まず、右側の2つの束をねじりながら巻きつけます。しっかりと巻きつけると美しく仕上がります。最後に左の束をねじり、添わせながら巻きつけて1本の縄にします。

ポタジェ|自然素材でつくる「お正月飾り」 ~新年を迎える準備

右の2つの束をなじりながら巻きつける

ポタジェ|自然素材でつくる「お正月飾り」 ~新年を迎える準備

牛蒡(ごぼう)型と呼ばれる縄ができた


4. 好みの大きさの輪に丸め、麻ひもなどで留めます。両端の余分な部分は切り揃えましょう。

ポタジェ|自然素材でつくる「お正月飾り」 ~新年を迎える準備

しっかりと巻きつけた縄は光沢が出て美しい


5. 稲の穂を数本束ねてマスキングテープなどで縛り、4のお好みの位置に留めましょう。

あとは飾りをつければ、シンプルな正月飾りのできあがり。

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茎が折れやすいのでマスキングテープで留めると便利

ポタジェ|自然素材でつくる「お正月飾り」 ~新年を迎える準備

好みの位置に取り付ける

年末は何かと忙しく、あっという間に年越しを迎えてしまうものですが、本来は“すす払い”(12月13日)に1年分の煤(すす)やほこりを払って浄めたあとの12月13~28日の間にお正月飾りを飾るのがよいとされています。2024年12月13~28日の大安は、21日(土)、25日(水)ですので、目安にしてくださいね。

プロフィール


藤井 純子
「Pure Potager(ピュア ポタジェ)」代表。ポタジェ・アドバイザーとして道新文化センター札幌校などのセミナー講師のほか、新聞・雑誌にて執筆活動を行なう。また、ポタジェの魅力を一冊にまとめた「Green Finger ポタジェ~小さな庭が与えてくれる恵みと幸せ~」を執筆。「コーチャンフォーミュンヘン大橋店」で取り扱いのほか、HPに掲載のネットショップを利用。またはAmazonでも販売、「ポタジェ」で検索。

HP  ピュア・ポタジェ 
Instagram pure.potager
YouTube ポタジェ『心と身体を癒す庭へようこそ』 @lifewithpotager401



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