2024/11/05 16:00
北海道生活WEBスタッフ
脳がバグる木彫りアートの世界!キボリノコンノ展に行ってきた
TVやSNSで今話題の木彫りアーティスト、キボリノコンノさんの作品展。写真はご本人!
11月1日より札幌で開催中の「キボリノコンノ展 食べたい!木彫りアートの世界」。普通の「木」から「あっと驚くもの」をつくり出す‟不思議な木彫りアートの世界”がそこには広がっています。SNSやテレビなどでも目にしたことがある方も多いのでは?
見て、撮って、触って、探して楽しめる展覧会、待望の北海道初開催です!
さっそく「キボリノコンノ展」を体感しに行ってきました! キボリノコンノさんにも、お話をいろいろうかがうことができましたよ。
驚きの木彫りアートの世界
今回は、新作を含む104点という多数のラインナップ! 思わずお腹が鳴ってしまいそうな食べ物の作品や、木材が作品に変身していく過程も含めて表現されている作品、そして、SNSでバズった作品も並んでいます。
美味しそうで思わず食べたくなる「かじられたたい焼き」
ブロック状の木を丸く整形して、「たこ焼き」になるまでが表現されている
リアルすぎ、透明に見える「生卵」と「味付けのり」。左上・右上の写真2点は、実物を撮影したもの。撮影の仕方や作品の説明もあって、読みながら作品を見るとより楽しい
ついつい触りたくなってしまうのをぐっとガマン……しながら見ていくと、触ってもいい作品コーナーもありました!
触っていいコーナー。見た目は、…完全にパン。持ってみると木の重さを感じる(笑)
そして、特に印象的だったのは、透明な汁に具が浮かぶ「お吸い物」や「溶けかけの氷」など、木彫りとわかっていてもなお木彫りには見えない不思議な作品の数々。作者のキボリノコンノさんの技術の高さに、ただただ感嘆するばかりでした。
キボリノコンノさんが「ぜひ見て欲しい!」と話す作品の一つ「お吸い物」。本当に木でできている?! 汁の透明感はどうやって表現されているの?!など、頭がおいつかなくなる…
汁の透明感や具材が浮いて見える配置など、解説を見て、作品を再度目を凝らして見ても、不思議すぎる
また、後半には「木彫りはどっち?」というクイズコーナーも。これがくせ者で、最初は2択から始まり、最後には100個の中から木彫りを見つけるという超難関に! 目を凝らして見てもさっぱりわからず、脳がパンクしそうです。
入り口で渡された用紙に、「木彫りはこれだ!」と思った番号を書いていくと、最後に答え合わせが待っています。私は、完全に騙されたクイズの方が多かったです(笑)が、ぜひ皆さんにも楽しんでほしいですね!
答えを書く用紙を持って、いざ挑戦! 最後の答え合わせも楽しい
おせんべい、木彫りはどれ?
机に並んだ文房具、木彫りはどれ?
にぼし、…こうなるとまったく見分けがつかず笑うしかない
北海道銘菓も木彫りで再現!
食べ物の作品が多いのは、「食べることが大好きなんです!」というキボリノコンノさんの言葉通り。中でも、北海道民にはおなじみの銘菓の数々が木彫りで再現されているのが印象的でした。
北海道ではおなじみの美味しいお菓子たち!お菓子の包みも木彫り
特に注目したいのが、道南・江差町の老舗菓子店「五勝手屋本舗」の五勝手屋羊羹です。東京オリンピックでカーリング女子の「もぐもぐタイム」でも話題になったこの銘菓を、とっても緻密に再現しています。
木彫りの「五勝手屋羊羹」
円柱型の羊羹の切り口は、半透明の質感までもが色の濃淡で表現。さらに驚きなのは、一見すると本物の紙を巻いているように見えるパッケージまでもが木彫りという徹底ぶり。模様も手書きで細部まで丹念に再現されています。このパッケージの模様を描くだけで半日もかかったとのこと。これまでの作品の中でも、最も時間をかけた作品だそうです。
食べる際に羊羹を切り分けるための糸は木に描き込まれているのですが、こちらも影まで精密に描かれているため、一見しただけでは絵だと気づけないほどのリアリティです。
キボリノコンノさんが手にしているのが本物の五勝手屋羊羹。並べて見せてくれたが、え?!同じに見える…(笑)
「五勝手屋羊羹」の文字の下地には横線が入っているのだそう。パッケージの模様にもこだわって再現! 実物を横に置いて作品を作り上げていくのだとか
木彫りは楽しいコミュニケーションツール
作品のモチーフのアイデアは、周りの方々との何気ない会話から生まれるんだとか。「これをやってみたい」「これ作ってみて」という会話の中でのリアクションや盛り上がりから「面白いものになるぞ」という確信を持って、気づいたら作り始めていることが多いそうです。「僕にとって木掘りはアートではなく、コミュニケーションだと思っています」とキボリノコンノさん。「木彫りを見て、驚いたり楽しんでくれたりすることが何より嬉しいんです」と話します。
たしかに、作品にすると面白そうな物や身近で目にする物などが作品に。写真は「つぶせない プチプチ®」、ネーミングもユニーク
また、今後は木彫りを通して子どもたちの可能性を広げるような活動にも意欲をみせていました。今回の展覧会もその一歩で、ほかにもワークショップの開催や絵本の出版などを行なっています。
実はキボリノコンノさん、芸術や木彫りなどを専門で学んだ経験はないそう。でも、「正解を知らないからこそ、なんでもチャレンジできる!」という考えで、独創的な作品群を生み出してきました。「子どもたちとも同じように、正解も不正解もない、ワクワクする可能性を一緒に見つけていきたい」という想いが伝わってきました。
木から食べ物に変化していく様子を「なにができる?」と想像しながら楽しめる絵本
絵本にも載っている作品「りんご」。これらの作品もキボリノコンノ展で見ることができる
「キボリノコンノ展」は11月1日(月)~12月15日(日)まで、札幌中心部にあるノルベサで開催中です。思わず写真を撮りたくなる、触りたくなる、SNSにアップしたくなる、そんな素敵な木彫り作品がいっぱい。ぜひ、みなさんも不思議な木彫りの世界を体験してみてくださいね。
(「北海道生活」WEBスタッフ)
●キボリノコンノ展 食べたい!木彫りアートの世界
日程/2024/11/1~2024/12/15
時間/(火~金曜)12:00~19:00、(土・日曜、祝日)10:00~17:00 ※最終入場は閉場の30分前まで
料金/一般1,300円、小中学生700円、未就学児無料
会場/ノルベサ3階 イベントホール
住所/札幌市中央区南3条西5丁目1-1
問合わせ/HTB北海道テレビ広報 お客様センター
TEL/011-233-6600(平日10:00~18:00)
WEB/https://kibori-exhibition.com/
札幌会場公式HP https://www.htb.co.jp/event/kibori-exhibition/
備考/
・月曜休館、祝日の場合は開館
【チケットに関する問合わせ】
道新プレイガイド
WEB/https://doshin-playguide.jp/
TEL/0570-00-3871(月~土曜 10:00~17:00)