阿寒湖のマリモ保護とアイヌ文化「まりも祭り」10月8～10日開催

阿寒湖のマリモ保護とアイヌ文化の融合「まりも祭り」10月8日～10日に開催

神秘的な阿寒湖で執り行なわれるアイヌの厳かな儀式　　画像：(一社)釧路観光コンベンション協会、NPO法人阿寒観光協会まちづくり推進機構（以下同）

阿寒湖に生息し、絶滅危惧種として国の天然記念物にも指定されている「マリモ」。釧路市阿寒町の阿寒湖畔で10月8日（火）～10日（木）に行なわれるのは、マリモの保護を目的とし、アイヌの厳かな儀式でマリモを湖に還す「まりも祭り」です。

祭りの中心となるのは、神秘的な雰囲気に包まれたアイヌの人々による一連の儀式です。阿寒湖に丸木舟を浮かべ、「まりもを迎える儀式」「まりもを護る儀式」「まりもを送る儀式」を厳かにとり行ないます。アイヌの男性たちの手によってマリモを湖水に還す「送る儀式」は、アイヌ文化に根付く「大自然への感謝」という世界観を感じさせる荘厳な光景です。

マリモの保護を目的に、自然に感謝をささげる一連の儀式

3日間に渡ってこの祭りでは、北海道各地からアイヌの人々が集まり、彼らに伝わる「カムイノミ」の伝統に基づいて儀式が進められます。また、幻想的なタイマツ行進やアイヌ民族舞踊の競演など、見どころも豊富です。

なお、初日はマリモの生息にまつわる講演会や生育地の観察会、2日目には浴衣姿の町の人たちが「まりも踊り音頭」にのせて阿寒湖温泉街を踊りながら練り歩く「まりも踊り行進」、そして2日目と3日目で、それぞれマリモを迎える儀式と送る儀式がとり行なわれるといったスケジュールです。

丸いマリモや湖面のゆらぎを彷彿とさせる振り付けも。女性の浴衣には、雄阿寒岳を背景に阿寒湖畔とマリモが描かれている

男性はアイヌ紋様をモチーフにした柄の藍色のデザイン

「第75回まりも祭り」