2024/02/07 11:30
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北海道 バラの育て方|2月 寒さ・暑さにも強く、無農薬にも向く品種
北海道でガーデニングを楽しむための、バラや宿根草などの植物、病害虫についてなど季節のお手入れ・管理をプロの皆さんが伝授。ここでは、「バラ」についてお伝えします。
文・写真:曽根 浩太さん(岩見沢市・いわみざわ公園バラ園)
年々夏の暑さが増す北海道。 冬の耐寒、夏の耐暑性も考慮した品種選び
夏場は30℃を超える日が連日続き、「北海道の夏は涼しい」なんてここ最近ではいえなくなってきました。これからバラを選択する際には、耐寒性のほかに耐暑性も考えなければならない未来がくるかもしれません。今回は、どちらの要素も兼ね備え、無農薬でも栽培可能なモダンローズをいくつかご紹介したいと思います。
耐寒・耐暑性があり、無農薬にも向くモダンローズ
●ディープ ボルドー Deep Bordeaux
赤の中輪房咲き、丸弁ロゼット咲きのバラです。深い赤色の花がかっこよく、花もちがとてもよく繰返しよく咲くので、常に花を付けているような印象です。本州のバラ園でも元気で咲いているので、耐暑性もあるかと思います。
ディープ ボルドー
●ノヴァーリス Novalis
藤色の大輪のバラです。青系統のバラは弱いという印象が強いですが、ノヴァーリスは樹勢も強く、寒さや病気に強い、ADR受賞品種です。樹高が150㎝程度と高くなるので、植える場所は花壇の手前より奥側がよいかもしれません。
ノヴァーリス
●レヨン ドゥ ソレイユ Rayon de Soleil
黄色の中輪房咲きで、剣弁平咲きになります。ノヴァーリス同様にADRを受賞しており、耐寒性・耐病性は折り紙付きです。また、鉢でも育てやすいコンパクトな樹形で育てやすいです。レヨン ドゥ ソレイユという名前は「太陽光線」という意味で、その名の通りはっきりした黄色が可愛らしいバラです。
レヨン ドゥ ソレイユ
いわみざわ公園バラ園でもこの3つの品種はかなり丈夫で、冬越しの心配はほぼなく、夏にもしっかりと育って元気に花を咲かせてくれています。
気候の変化に対応しつつ、これからも長くバラを楽しんでくださいね。
いわみざわ公園バラ園。毎年、華やかなバラの花風景を楽しむには、品種選びは大事
プロフィール
曽根 浩太
酪農学園大学卒業後、地方公務員を経て「いわみざわ公園バラ園」へ勤務。北海道のバラ栽培の専門家・工藤敏博氏(イコロの森)に師事し、バラ園の管理・栽培にあたる。今後の北海道のバラ栽培における専門家の一人。
Instagram iwamizawa_rosegarden
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