2025/04/24 15:00
「北海道生活」編集部
新ラッピング列車と旧木造駅舎、JR室蘭本線の旅
北海道のJR室蘭本線では、2024年よりH100型ラッピング車両が2種類運行している。

アイヌ文化と馬産地を表現した「日高線ラッピング」は、旧国鉄色をベースに、日高から胆振地方にかけての馬やアイヌ文様、むかわ竜などが描かれている。

黒字に黄色の線が目を引く「室蘭線ラッピング」は、日本遺産「炭鉄港」をイメージしたデザイン。

かつて炭鉱で栄えた時代、石炭を運ぶ貨車に「道外禁止」と書かれていたのを再現している。

黒地に黄色の線が引かれ、その下には岩見沢から室蘭までのまちの特色がイラストで描かれているので、停車中にじっくりと眺めてみてほしい。

この2種類の車両はいずれも観光列車として使われることがあり、座席シートにはタンチョウやエゾマツなど北海道の自然をデザイン、吊り革やテーブルには木材を使い、ぬくもりを演出している。

木製の吊り輪を付けた吊り革は、H100型「室蘭線ラッピング」と「日高線ラッピング」共通。
室蘭本線から支線へ、道内最古の木造駅舎を訪ねて

旧室蘭駅舎の隣りには「ぽっぽらん公園」があり、かつて石炭を運んでいた蒸気機関車「D51560号」も展示されている。
東室蘭駅から支線に乗り換え室蘭駅へ。ここから徒歩で約10分、国の登録有形文化財に登録されている旧室蘭駅舎は、1912年(明治45年)築の道内最古の木造建築駅舎。
寄棟造りの屋根に明治時代の洋風建築を残す白壁の外観、外回りは入母屋風の雁木造になっている。
1997年(平成9年)まで駅として使用され、現在の場所に移設。すぐ隣りにはバス停留所や公園があり、SLも展示されている。

館内は観光案内所、旧車両風のシートを備えた無料休憩所、炭鉄港の歴史を学べる展示スペースなどがあり、ここで室蘭周辺の観光情報を得て、鉄道の旅のプランをじっくり練ってみるのがおすすめだ。