2025/03/07 13:00
北海道生活
北海道 バラの育て方|3月 つるバラの特徴&二胡演奏会の開催
北海道でガーデニングを楽しむための、バラや宿根草などの植物、病害虫についてなど季節のお手入れ・管理をプロの皆さんが伝授。ここでは、「バラ」についてお伝えします。
文・写真:曽根 浩太さん(岩見沢市・いわみざわ公園バラ園)
つるバラの系統による特徴と演出の楽しみ
長い冬の期間もあと少しといったところでしょうか。日中はあたたかい日も増えてきたように感じています。今回は、庭シーズンに向けたバラの知識の一つとして、つるバラの特徴についてご紹介したいと思います。
つるバラは大きく分けて、小~中輪で一季咲の品種が多い「ランブラー」系統と、中~大輪が多く、繰り返し咲く「クライマー」系統の2つに分かれます。
ランブラーの方が伸長力があり、伸びる品種ですと6m以上になります。広いフェンスや大きなアーチなどへの誘引に適しています。クライマーは、北海道ではそれほど伸びない品種が多く、伸びても2~3m程度です。使い方としては小さめのアーチや、切り戻してブッシュ仕立てにすることもできます。品種にもよりますが、ランブラーの方がしなやかで、誘引時は扱いやすいですね。
◆ランブラー系統のつるバラ

アメリカン ピラー(ハーディネスゾーン:Z4) 撮影場所/いわみざわ公園バラ園 以下同

ポールズ ヒマラヤン ムスク ランブラー(ハーディネスゾーン:Z4)
◆クライマー系統のつるバラ

ピエール ドゥ ロンサール(ハーディネスゾーン:Z5)

ニュードーン(ハーディネスゾーン:Z5)
耐性については、一般的にはランブラーの方が耐病性・耐寒性に優れている品種が多いです。
当園(いわみざわ公園バラ園)で栽培している品種や有名品種をハーディネスゾーンで比べると、ランブラーはZ3~Z6まで幅広くあり、クライマーはZ5~Z6の品種が多いです。
ハーディネスゾーンだけで考えると、クライマーでもかなり耐寒性があるのかなと思ってしまいますが、ハーディネスゾーンは、あくまでも気温のみの指標になります。私が栽培している感覚としては、つるバラは全体的に1段階耐寒性が弱い印象を受けます。
本州のように壁面いっぱいに彩るつるバラやアーチを覆って華やかに咲くつるバラは、北海道では冬の積雪があるのでなかなか難しいのですが、品種の選択を適切に行なえば、咲かせることは夢ではありません。つるバラの特徴と庭の環境も考慮し、ぜひお庭に合う品種を見つけてみてください。
いわみざわ公園バラ園 3月のイベント!
二胡演奏会「木香薔薇と奏でる二胡の調べ」
当園の室内公園「色彩館」では、3月下旬には木香薔薇(モッコウバラ)をひと足早く楽しめます。今年(2025年)も屋内で咲く木香薔薇の開花時期に合わせて、二胡演奏会「木香薔薇と奏でる二胡の調べ」を3月20日(木・祝)に開催します! バラの花と香り、二胡の音色に包まれる、優雅な時間を過ごしにぜひお越しください。
・演奏者
二胡:Shoko(ever green/miaoumiaou)
ギター:Ryo(ever green 二胡&ギター ユニット)

昨年の二胡演奏会の様子

いわみざわ公園バラ園 室内公園「色彩館」の木香薔薇
日程/2025/3/20(木・祝(春分の日))、14:00~(入園13:00~)
会場/いわみざわ公園バラ園内 室内公園「色彩館」大温室
住所/北海道岩見沢市志文町794番地
料金/(室内公園 入園料)高校生以上150円、小・中学生50円、幼児無料 ※障害者手帳の提示で、本人と付添人1名まで無料
定員/90名
問合わせ/いわみざわ公園バラ園内 室内公園「色彩館」
TEL/0126-25-61111
WEB/https://iwamizawa-park.com/
備考/イスの用意に限りがあります。イスがない場合は、芝生の上に座るか室内公園内のベンチを利用してください。

二胡演奏会「木香薔薇と奏でる二胡の調べ」3月20日開催
プロフィール
曽根 浩太
酪農学園大学卒業後、地方公務員を経て「いわみざわ公園バラ園」へ勤務。北海道のバラ栽培の専門家・工藤敏博氏(イコロの森)に師事し、バラ園の管理・栽培にあたる。今後の北海道のバラ栽培における専門家の一人。
Instagram iwamizawa_rosegarden
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HP いわみざわ公園