2025/03/02 14:30
「北海道生活」編集長
3月3日発売!「北海道生活」春号は、鉄道の旅で道南から東北へ
2025年3月3日(月)は、「北海道生活」春号の発売日です!!
※北海道は3月5日(水)発売です
表紙はこちら!
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巻頭特集は、「道南から東北へ――春の鉄道、ぶらり旅。」
室蘭から出発して、室蘭本線、函館本線、そして道南いさりび鉄道、青函トンネルを越えて青森の鉄道まで足を延ばします!
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函館本線(砂原支線)を走る普通列車
道南とひとことで言っても、どこからどこまでをカバーするのか正式なきまりはありません。
そこで今回は、室蘭~長万部(JR室蘭本線)、長万部~函館(JR函館本線)、函館・五稜郭~木古内(道南いさりび鉄道)と、噴火湾(内浦湾)から津軽海峡へとぐるりとめぐる鉄道路線を中心に紹介しています。
……と文字で説明しても全国のみなさんにはわかりづらいので、各エリアにイラストMAPを付けました!
鉄道に詳しくなかった私も、この取材を通して鉄道の旅が好きになったので、鉄道ファン以外の初心者の方にもわかりやすく楽しんでもらえるように編集しました!
室蘭本線 海線で南へ
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旧国鉄色をアレンジしたラッピング列車が2024年より運行
海沿いを走る室蘭本線、長万部から函館まで行く函館本線は、まとめて「海線(うみせん)」と呼ばれています。
函館本線自体は旭川から小樽周りで「山線」をつたって長万部に合流しています。
今回は室蘭本線の中でも、室蘭から長万部間の旅をご紹介。
東室蘭駅から長万部駅までは特急であっという間に行けるのですが、あえて普通列車で楽しめるポイントを取材してきました。
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母恋(ぼこい)駅で買えるのが、「母恋めし」。
噴火湾特産のホッキごはんのおにぎりが二つ、燻製の卵やチーズも美味しくて、駅弁としてもビールのつまみとしても楽しめます。
日ごろはお店の中でメニューを撮影しているカメラマンも、動く車中で撮影するのに必死!(すみません)
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そして、室蘭本線で有名なのが、日本一の秘境駅・小幌(こぼろ)駅。
ここには駅舎もなければ、外に出られる道もありません。かつては保線のための信号所だったので、一般の方が乗り降りするための駅ではなかったのです。
それが鉄道ファンの方々に「日本一の秘境駅」と呼ばれ、廃駅になるところを地元の豊浦町で維持されています。
このホームに降り立つには、時刻表を読み込んでおかないと大変なことになります。
日中、普通列車が行き来する本数は片手で数えるほどしかありません……。
そして、さらに奥には秘境中の秘境があるのですが、それは誌面でご紹介しているのでお楽しみに!
函館本線 山から海へ
旭川から函館まで総営業キロは450km以上もあるという北海道最長路線の函館本線。
小樽から倶知安、ニセコ、そして長万部駅に向かう通称「山線」の各地はNetflixのドラマ「さよならのつづき」のロケ地として昨年おおきな話題を集めました。
函館本線の「山線」は、長万部駅で室蘭本線からの「海線」にバトンタッチします。
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この函館本線の最強なところは、有名駅弁を生み出している路線であること。
長万部駅「かにめし」、森駅「いかめし」、大沼公園駅「大沼だんご」、函館駅「鰊(にしん)みがき弁当」と、昭和からのロングセラー駅弁がつづきます。
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しかも現在は特急列車に車内販売がないので、駅に降りて買わねばなりません。
駅弁を食べながら乗車したいという方には、時刻表はマストアイテムです!
私は特急でいったん降り、駅弁を買い、普通列車に乗ってゆっくり食べるという作戦にしました。
特急のテーブルでいただくほうが快適なんでしょうが、のんびりと普通列車で車窓を見ながらもぐもぐ食べるのも駅弁だからこその楽しみ方だと思います。
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そして、函館本線には、二つの知られざる「支線」、砂原支線と藤城支線があります。
砂原支線と藤城支線は、時刻表のかなりわかりづらい部分をにらみながら、カメラマンに時間ピンポイントの指示でシャッターを押してもらったというスリリングな撮影でした。
函館までは特急「北斗」であっという間に行けるんですが、普通列車にはそれだけではない、なかなかマニアックな路線や楽しみ方があるので、この機会に挑戦してみてください!
道南いさりび鉄道の旅
道南いさりび鉄道は、北海道唯一の三セク鉄道。
そのほかは北海道はすべてJR線なので、地元の方は「JR」と「いさ鉄」というふうに分けて呼びます。
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いさりび鉄道の沿線は、有名なトラピスト修道院を始め、お花のスポットが多いのが特徴。
サクラ、芝ざくら、チューリップ……ゴールデンウィークのあたりになると次々と開花し、百花繚乱のにぎわいを見せます。
途中下車の旅を楽しめるお得な「いさりび1日きっぷ」もありますので、今回の特集では立ち寄りスポットも紹介しています。
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この「いさりび1日きっぷ」を販売している五稜郭駅には、いさりび鉄道唯一の売店があります。
函館の人ならだれでも知ってる、意外と知られていない「まかりのおにぎり」も売っています。
ごはんに醤油がしみてて、海苔が巻かれたしっとりタイプ。このおにぎりを知っている方は、函館ツウかも?
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そして道南いさりび鉄道の車両は昔なつかしい、JR北海道から譲り受けたディーゼル気動車「キハ40形」といいます。
こちらは日本でもだんだん数が減って来たローカル車両です。
昔ながらの青い座席、エアコンがなく天井の送風機のみ、むしろ昭和の鉄道の旅を知っている大人に喜ばれる鉄道かもしれません。
こちらは「首都圏色」といって、国鉄時代の色を復刻したもの。別名「タラコ色」とも呼ばれているそうです。
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いさりび鉄道の車両には、国鉄時代を復刻した「首都圏色(タラコ色)」と「急行色」のほか、「道南の四季」をテーマにした4色と、観光列車にも使われる「ながまれ号」の濃紺色、と全部で7種類。
公式サイトでは、運行予定表も見られるようになっているので、この車両を見てみたい!乗ってみたい!という方におすすめです。
そして函館の老舗バー「杉の子」では、この「道南の四季」と「ながまれ号」の計5色をイメージしたカクテルが登場したので、それぞれのカクテルと各車両のカラーを紹介しています。
いさ鉄の旅の思い出に、飲んでみてくださいね♪
青森の鉄道 桜めぐり
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そして今回の特集では、津軽海峡を越えて青森の鉄道も一部取材してきました!
それまではJR線と道南いさりび鉄道だけの北海道から、本州に入ると民間鉄道がどんどん登場してきます。
ここではJR津軽線・大湊線・五能線のほか、青い森鉄道、津軽鉄道、弘南鉄道を紹介しています。
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道南いさりび鉄道と同じ三セク鉄道の青い森鉄道。
撮影したころは、ちょうど桜が満開!予定より早かったそうで、北上してきた桜前線を迎え撃つような感じで北海道のカメラマンと撮影していました。
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弘前を始め、青森各地の桜の名所や、桜のトンネルを通る列車の様子など、各地でカメラマンが実際に撮影してきたリアルな写真で青森の鉄道の魅力を紹介。
こちらも桜の情報ほか立ち寄りスポットも取材してきたのでお楽しみに♪
見やすいMAPと各エリアの観光情報つき!
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今回の特集では、JR北海道の春の臨時列車が一覧できるMAPのほか、函館・道南・北東北(青森~岩手)の観光情報も掲載。
各ページには2次元コードも付いているので、スマホで取り込んで詳細を確認するなど、旅のプランにお役立てください!
発表!北のハイグレード食品ほか最新情報も
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さらに、新たに発表された「北のハイグレード食品2025」の全品を一挙に紹介しているほか、最近できたばかりの「エア・ウォーターの森」や、間もなくオープンする「トナリエ北広島」と「エスコンフィールドHOKKAIDOホテル北広島」も一足先に取材してきましたよ。
「北海道生活」春号は、最寄りの書店のほか、オンライン書店、Yahoo!、Amazon、Fujisan.co.jpで購入いただけます。
北海道の春はあっという間! この一冊で、旅の予定をじっくり立ててみてくださいね。
(「北海道生活」編集長)