2025/01/26 15:30
「北海道生活」編集長
北海道の美味しいお米、食べくらべてみた。
「北海道生活」冬号の巻頭特集は、179市町村のおとりよせ。
旭川市からは「上森米穀店」の北海道米のセットをご紹介しています。
北海道の開拓以降の歴史で「美味しい米づくり」に努力してきた生産者さんや研究者の方たち。
さらに、温暖化の影響で、北海道が米に適した土地になってきて、いまや生産量は日本二位、その味もトップクラスの「特A」に次々と輝くほど、美味しい米どころになりました。
「きゅーと米」で北海道米の食べくらべ
1945年(昭和20年)創業、旭川で北海道の魅力を発信する「上森米穀店」。
2合分の「きゅーと米」は贈答品はもちろん、ちょっとずつ美味しいお米を食べくらべたい人にもぴったり。「ゆめぴりか」など産地別や、「おむすび用」など用途別もあり、お米を選ぶ楽しみが見つかります。
贈答用の木箱には、稲穂が付いていておしゃれ!
意識高めの人や、美味しいもの好きへのプレゼントにおすすめです。
北海道の美味しい米、6種類が揃いぶみ!
デザインも素敵です。
プロのお米屋さんが厳選した、北海道の6種類のお米を食べくらべてみましょう。
はじめに、全国的にも知られる「ゆめぴりか」。
かつて北海道のお米は美味しいと評価されたことはなかったのですが、2011年にこの「ゆめぴりか」が特Aを獲ってから、潮目は大きく変わりました。
以来、全国でも不動のトップクラスの位置にある“北海道米の最高峰”といわれています。
包装紙の裏側には、それぞれの特徴、研ぎ方や水加減、など細かく書かれています。
お米屋さんの、お米に対する愛情が感じられます。
「ゆめぴりか」については「炊きあがりはつややかで美しく、ほどよい粘りと豊かな甘みが特徴」と書かれている通り、何といっても炊きたてが最高!
これは白いごはんのまま、いただきます!
「おぼろづき」は、私が移住して最初に出会った美味しいお米。
それまでは故郷の米「コシヒカリ」を送ってもらっていたのですが、20年ほど前に「おぼろづき」を食べて「美味しい!」と感動したのを覚えています。
説明書きにも「食味試験でコシヒカリと並ぶ評価を得る実力派」とあります。
スーパーではあまり見かけないのですが、時々「おぼろづき」があると、お!と手に取ってしまいます。
「おぼろづき」は粘りがつよいのが特徴で、ほのかな甘みと独特な風味、好きな人はとっても好きだと思います。
「ふっくりんこ」は北海道の中でも比較的温暖な道南地域で生まれたお米。
限定された生産者さんたちにより厳しく管理されている、こだわりの北海道米です。
その名の通り、「ふっくらとしたやわらかさが最大の特徴。お米の粒が白く輝き、ほんのり甘く、こしがあります」。
ふっくりんこのごはんには、同じく道南の奥尻島(奥尻町)のおとりよせで紹介した、「真鱈子しょうゆ漬け」をのせていただきました。
たらこはスケソウダラの子ですが、これは真ダラの子で、びっくりするくらいサラサラで塩味もつよくないので、ごはんと一緒にかきこむのに最高でした。
「ゆきさやか」はその名の通り、白くて繊細、やわらかいお米です。
北海道でも数えるほどしか生産者がいないので、なかなか出会えませんが、お米の甘さとやわらかさが好きで、たまに買わせていただきます。
やわらかいので、お水は少し少な目で炊いて、ちょうどいいくらいです。
個人的には卵かけごはんにするのが好きで、「北海道生活」冬号で紹介していた新千歳空港のおみやげ「ウニ醤油」でいただきました。
まず白身を入れて勢いよくかきまぜ、泡立ててエアー状態にし、黄身とウニ醤油を混ぜながらいただくと、繊細な「ゆきさやか」が卵と一体になります♪
さらに同じ特集で掲載されていますが、胆振地方・むかわ町では「ゆきさやか」のお酒がつくられています。
農家さんが「こんなに美味しいのに知られていない。こんなに美味しいんだから、お酒にしても美味しいんじゃないか?」と酒蔵さんを探してようやく実現。
北海道でもなかなか出回らない、貴重なお酒です。
まだまだあります!
「ゆきひかり」は、さらに希少品種で、北海道でも1%しかつくられていないそうです。
こちらも炊きあがりが美味しくて、こちらも「北海道生活」新千歳空港特集で掲載していた「鮭のルイベ漬」をのせていただきました。
北海道のものと合わせると、なんでも合いますね!
そして最後は、北海道で最も多くつくられている「ななつぼし」。
私も家で一番多く買っているお米です。
「ななつぼし」の特徴は、つやと甘みのバランスの良さと、冷めても美味しいのでお弁当やおにぎりにぴったりなんです。
今回は、おとりよせ特集の後志地方・島牧村「生風味えびのあまづけ」とともにいただきました♪
北海道には美味しいお米がいろいろあるんだな~と、あらためて納得。
そして、ごはんのおともも、北海道にはありすぎます。
冬に漁期を迎えるスケソウダラ、北海道産のたらこもスーパーに並んでいたので、ぜいたくに1個(半腹)どーんとごはんでいただきましたよ♪
こちらもおすすめ!おかずに合わせたブレンド米
「上森米穀店」では、もうひとつのプロジェクト「三歩先店」でブレンド米を発売しています。
これは、おかずに合うようにブレンドしたお米なんです。
鶏団子鍋ブレンド、手巻き寿司ブレンド、小粒納豆ブレンド、肉野菜炒めブレンド、じゃがいもコロッケブレンド、ガパオライスブレンド……「北海道生活」冬号で紹介しただけでも6種類。
さらに餃子ブレンドや麻婆豆腐ブレンドなどなど、いろんなおかずに合わせたブレンド米があります。
「鶏団子鍋ブレンド」は、鶏肉の脂をあっさり支えてくれる「ななつぼし」と「ゆきひかり」に、玄米やもち麦、赤米など数種類の米をブレンド。
「小粒納豆ブレンド」は「ふっくりんこ」と「おぼろづき」のブレンドで、これまで少数派の大粒納豆派だったのですが、小粒納豆で試してみるとごはんとの相性がぴったり!
コーヒーにストレートとブレンドのよさがあるように、お米もストレートとブレンドのよさがあるんだな~と、ごはんを楽しむことができました。
近年、日本人のお米ばなれが進んでいましたが、昨年の米不足であらためてお米の大切さに気付いた方も多いでしょう。
農家さんが丹精込めてつくったお米、どんどんもりもり食べましょう!
(「北海道生活」編集長)
※この記事は「北海道生活」本誌2024年冬号より一部転載しています。