2024/12/29 14:30
「北海道生活」編集長

エゾシカにトナカイも!北海道のソーセージ、食べくらべてみた。

「北海道生活」冬号の巻頭特集は、179市町村のおとりよせ。

海産品・農産品などなど179品もある中で、いろいろなソーセージがありましたので、食べくらべてみました。

【十勝/大樹町】ENDATAERA ソーセージ


やぎさん取材日記|北海道のソーセージ、食べくらべてみた。

源ファーム/ENDATAERAサラミ、ソーセージ、ウインナー

北海道に移住して初めて食べたのが「源ファーム」の生ハムでした。

生ハムといえば外国産が当たり前だと思っていた頃だったので、珍しいなあと思って食べてみたら、添加物のような後味が全くなくて、肉本来の旨みと強くない塩味に感動しました。

「源ファーム」のケンボロー・ホエー豚は、同じ十勝の「半田ファーム」や「NEEDS」のチーズ工房から出るホエー(乳清)をエサに与えていて、豚肉のクセがなく、低カロリー・高タンパクが特徴です。

やぎさん取材日記|北海道のソーセージ、食べくらべてみた。

「ENDATAERA(エンダッタラ)ハーブソーセージ」をいただいたところ、確かな旨味とあっさりした後味で、ついついもう一本と食べてしまいます。

【空知/深川市】チキンじゅーしぃ


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チキンのソーセージ?ありそうでなかなかないですが、食べてみると、とっても美味しい!

北海道産鶏モモ肉を100%使用した、亜硝酸塩無添加のチキンのソーセージで、北のハイグレード食品にも選ばれています。

やぎさん取材日記|北海道のソーセージ、食べくらべてみた。

「チキンじゅーしぃ」は、つなぎを一切使用せず、粗挽きの鶏モモ肉、天日塩、香辛料、国産天然ハチミツのみで仕上げています。

鍋物やおでんの具にもおすすめだそうで、チキンならではの淡泊な旨みは和食にも合いますね。

【上川/比布町】エゾシカウインナー


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ジビエ工房 PIPIYUK/エゾシカウインナー、フランクフルト、スライスジャーキー、犬猫用ジャーキー(右)

名前もかわいい比布町(ぴっぷちょう)は、昭和世代には「ピップエレキバン」のCMで思い出す方もいるでしょう。

この比布町に移住したハンターさんが、エゾシカ肉をメインとしたジビエ工房「PIPIYUK(ピピユク)」をオープン。
エゾシカの狩猟から解体、加工まで一貫して行なっています。

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捕獲後2時間以内に運ばれたシカ肉を使用しているソーセージには、空知・深川市『ふかがわポーク』の豚脂も練り込まれているので、とってもジューシー!

エゾシカ肉の魅力は、なんといっても赤身肉の美味しさ。赤ワインやエール系のビールにも合いそうです。


【宗谷/幌延町】トナカイソーセージ


やぎさん取材日記|北海道のソーセージ、食べくらべてみた。

トナカイ⁈とびっくりする方も多いかもしれません。

クリスマスの時期になると存在感を増すトナカイですが、幌延町(ほろのべちょう)には「トナカイ牧場」があり、ここで育ったトナカイの肉を使用したソーセージも販売しています。


やぎさん取材日記|北海道のソーセージ、食べくらべてみた。

パリッとジューシーなソーセージには豚肉・牛肉も入れてあるので、想像していたよりもずっと食べやすくなっていました。

珍しい食材のソーセージにありがちなスパイスでごまかすことがなく、トナカイを初めて食べるという人にも全くクセが感じられません。

ぜひ一度、食べてみてください!


【十勝/陸別町】「ゲゼル工房」ウインナー粗挽き


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ゲゼル工房/粗挽きウインナー、発芽ニンニク「姫美健」

陸別町(りくべつちょう)の障害者支援施設でつくられている「ゲゼル工房」のソーセージ。

偶然に出会ったことからご縁ができ、「撮影用に粗挽きウインナーを送ってください」とお願いしたところ、何やら見慣れない野菜が一緒に入っていて驚きました。

この施設で育てられた発芽ニンニク「姫美健(ひめびけん)」というのだそうです。
「一緒に紹介してほしい」ということなので、誌面で一緒に紹介させていただきました。

やぎさん取材日記|北海道のソーセージ、食べくらべてみた。

十勝産豚肉、羅臼海洋深層水食塩「ラウシップ」と道産食材にこだわり、そのほかはドイツスパイスのみ。

氷温熟成直火製法でつくられたソーセージは、素材そのもののよさが生きる穏やかなおいしさです。

やぎさん取材日記|北海道のソーセージ、食べくらべてみた。

発芽ニンニク「姫美健」は、知り合いのイタリアンに持って行ったところ、シェフが「これは素揚げが一番おいしいですよ」というので素揚げしてもらいました。

ニンニクを揚げたホクホクの甘さとニラのようなパンチのある緑の部分、根までニンニクで、「ワインよりもビールに合うかなあ」とソムリエに相談したら、なんと焼酎を出してくれました。さすがプロ(笑)

さらにおすすめ!【檜山/せたな町】サッカム1 ドライソーセージ ブラックペッパー


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本誌にはまだまだお肉の製品があり、せたな町「サッカムセタナイ」はヨーロッパで腕を磨いたシェフが、故郷に戻ってパティシエの妻と二人三脚で営む工房。

サッカムとはアイヌ語で「干肉」という意味で、ドライソーセージ「サッカム1」は、1カ月以上吊るして発酵熟成しています。

黒粒こしょうがピリリときいた大人の味わいで、本物志向の方におすすめ。

さらにおすすめ!【十勝/幕別町】ORIKASA オーガニックマスタード


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写真提供/折笠農場

ソーセージといえば、マスタードが付き物ですが、せっかくなら北海道産のマスタードを合わせてほしい!

十勝の「折笠農場」が日本で初めてオーガニック認証を取得した有機マスタードで、農家としての品質はもちろん、「美味しい味」を実現するため6年をかけて試行錯誤してきたそうです。

原材料は自社農園の有機マスタードシード、有機じゃがいも酢、天然塩のみで、化学調味料・保存料不使用。肉製品はもちろん、マグロやイワシなど脂ののった魚の刺身に乗せるのもおすすめです。

ここで紹介したいずれの商品もおとりよせができますので、北海道のおいしいソーセージをいろいろ食べてみてくださいね!

(「北海道生活」編集長)

※この記事は北海道生活」本誌2024年冬号より一部転載しています。


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