北海道の恵み、エゾシカフェアの魅力を堪能！地域課題も美味しく解決　

北海道の新たな味覚、エゾシカ肉の魅力を広く伝える「エゾシカフェア」が、2025年2月11日（火・祝）まで開催中です！
北海道ではエゾシカ猟が9月から解禁され、冬はジビエの本格シーズン。北海道内の飲食店や販売店など約100店舗（2024年12月現在）で、それぞれの得意を生かした多種多様な美味しいエゾシカ料理やエゾシカ肉を提供します。

エゾシカフェアのスタート初日、メディア向け発表会に参加してきました。

今年で14回目！エゾシカフェアの魅力

今回、エゾシカフェアのメディア向け発表会が行なわれたのは、札幌市中央区の中島公園近くに今年（2024年）7月に開業したホテル「コートヤード・バイ・マリオット札幌」のオールデイダイニング「Substance（サブスタンス）」。大きな窓が演出する開放的な空間に、セミオープンキッチン、ライブベーカリーが特徴的なおしゃれなダイニングです。
同店もエゾシカフェアに初参加ということで、エゾシカ料理のお披露目とともに、フェア開催の紹介が行なわれました。

ホテル「コートヤード・バイ・マリオット札幌」に着くと、クリスマスシーズンということもあり、ツリーの装飾が出迎えてくれた

今回の会場となったオールデイダイニング「Substance（サブスタンス）」。コートヤード・バイ・マリオット札幌の2階

エゾシカフェアは2011年から開始し、今年で14回目。今回は、北海道全域から約100店舗の飲食店・販売店が参加しています。北海道が認証した20カ所の高度衛生管理施設（認証施設）で処理されたエゾシカ肉を使用し、安心・安全で美味しい料理を提供します。エゾシカ肉は、美味しいのはもちろん、鉄分豊富で高タンパク、低脂肪のヘルシー食材としても注目を集めています。

エゾシカ料理を試食！濃厚ながらもヘルシーな味わい

それではお待ちかねのエゾシカ料理のお披露目！ 「Substance（サブスタンス）」がエゾシカフェアで提供する3品を試食しました。田中俊資 総料理長が「エゾシカ肉の食材のよさを、いろんな方面から味わってもらいたい」という思いで考案したというメニューです。

総料理長の田中俊資さん

メディア用に、ひと皿に盛り付けてくれたエゾシカ料理3品

田中料理長によると「エゾシカは血が多い肉で、赤身の旨味が強いのが特徴。しかし認証施設での適切な処理により臭みも全くないため、鹿肉やジビエを食べ慣れていない人でも、抵抗なく食べられるのではないでしょうか。」とのこと。実際に試食してみて、その言葉通り！と実感しました。

エゾシカロースのポワレ ハスカップのソース

クセがなく柔らかなエゾシカ肉。口に入れると、赤身の旨味が広がります。酸味のあるハスカップソースとの相性も抜群。赤ワインが飲みたくなる…。
こちらは、2025年2月11日までのディナーのアラカルトで提供されます。※クリスマス期間は除く。

ナイフもすっと入る柔らかさ。エゾシカ肉の赤身の味わいと、ハスカップソースの組み合わせが美味！

オリジナルスパイスでマリネしたエゾシカのもも肉を、低温調理でロースト。ふんだんに使われたハーブの香り、そして鮮やかなビーツソース、ゴボウのフリットが、野性味のあるエゾシカの風味に大地の香りをプラスします。洋ナシのマリネが爽やかな余韻を残すひと品です。こちらのメニューもディナーのアラカルトで提供されます。

オリジナルスパイスでマリネしたエゾシカのコールドミート ビーツのドレッシング

低温調理のローストもとても柔らか。旨味も味わいも豊かに感じられる

チーズの濃厚な旨みを引き立てる、エゾシカならではの軽やかなあと味！ エゾシカ肉は脂が少なめなので、ジューシーさを引き出すためにエゾシカ 7：豚 1 の割合でひき肉を使用しているそうです。このメニューは、ランチブッフェで提供されます。

エゾシカのラザニア。たっぷりのチーズとエゾシカ肉の組み合わせが贅沢なひと品

おうちでもエゾシカ料理！

エゾシカフェアの参加店でも、主にネット販売でエゾシカ肉をブロック肉やひき肉で購入可能です。お店でエゾシカ料理を味わったあとは、おうちでもエゾシカ料理にぜひチャレンジしてみましょう！

なお、北海道は2024年8月、お菓子や加工品の製造・販売を行なう江崎グリコと「エゾシカ肉の消費拡大に関する協定」を締結。食品会社のノウハウを活用しながら、エゾシカ肉の消費拡大に取り組んでいます。
江崎グリコのレシピサイト「レシピクラブ」では、エゾシカを使ったカレーとシチューのレシピを公開しているそうですよ。脂身の少ないエゾシカ肉ですが、赤ワインやヨーグルトに漬け込むといったひと手間を加えることで、柔らかく美味しい煮込み料理がつくれるのだとか。

エゾシカ料理を食べてプレゼントを当てよう！

エゾシカフェア期間中に参加店でエゾシカ料理を食べるか、エゾシカ肉を購入すると、エゾシカ肉やその加工品などのプレゼントに応募できます。
店内の卓上POPの二次元バーコードを読み取り、応募フォームに必要事項とアンケートに答えることでプレゼントに応募可能。応募した方の中から抽選で15名様に当たるそうですよ！

Aセット：エゾシカ肉のボロネーゼと鶴沼収穫赤ワイン
Bセット：エゾシカ肉 肉モモスライスとスパイス

応募期間は、2025年2月11日まで。期間中は何度でも応募可能です。

エゾシカフェア参加店舗を訪れたら、ぜひプレゼントにも応募を！

鹿肉はヨーロッパでは高級食材とされ、ノーベル賞授賞式の晩餐会でもメイン料理としてよく使われるほど。北海道の固有資源であり、美味しくてヘルシーなエゾシカ肉。この機会にぜひ、その魅力を存分に味わってください。エゾシカフェアは2025年2月11日まで、北海道内の約100店舗で開催中です。（期間中も随時参加を受け付けており、増える可能性もあります）

最後に、【北海道のエゾシカ問題と持続可能な取り組み】について。
エゾシカフェアは、フェアの運営は北海道バリュースコープ、主催は北海道のイベントです。その背景として、北海道のエゾシカ問題と持続可能な取り組みがあります。

エゾシカは、北海道のみに生息するニホンジカの亜種。高い繁殖力による急速な生息数増加が地域に大きな影響を与えています。
特に、農林業被害や交通事故の増加、生態系への影響は深刻な問題となっていて、北海道では2014年に「北海道エゾシカ対策推進条例」を制定し、捕獲などによる個体数の管理や有効活用の取り組みなどを進めています。エゾシカ料理でおいしく食べるのも、取り組みの一つ！ また、2024年から2026年の3年間は「エゾシカ緊急対策期間」として、さらなる対策に取り組んでいるところです。

北海道環境生活部 自然環境局野生動物対策課 エゾシカ担当課長の高杉聖さん。現在の北海道でのエゾシカ問題とその対策への取り組みについて説明

北海道バリュースコープの統括部長 木村一哉さん。エゾシカフェアについて概要を紹介

北海道には現在、「エゾシカ肉認証処理施設」（高度衛生管理施設）が20カ所あり、施設で生産される製品には「認証マーク」を表示することを認めています。捕獲したエゾシカを適切に処理を行なうことで、安心・安全で質の高いエゾシカ肉やその加工品になるそうです。
今回のエゾシカフェアでも、認証マークのエゾシカ肉を使用しています。

（「北海道生活」WEBスタッフ）