2024/12/22 11:30
「北海道生活」編集長
やぎさん取材日記|おとりよせしてみたい、年末年始のごちそう。
北海道の美味しいものを思いきりとりよせて、たくさん食べたい今年の年末年始。
物価高できびしい今年でも、コロナ太りでダイエットしなきゃと思っていても、そんなのはいったん忘れて、おうちで「忘年会」と「新年会」をしたい!という人のために、編集部で「北海道生活」冬号からおとりよせ品をセレクトしてみました♪
年末年始におすすめ!家族で楽しめる北海道のおとりよせ
根室地方・中標津町「めんめ湯煮」(中標津地方魚菜)
「めんめ」とは、キンキ、キチジとも呼ばれるカサゴ科の高級魚。
「めんめ湯煮」は、文字通りメンメを水と昆布・塩少々で煮ただけの料理です。
私が初めて食べたのは、網走の居酒屋。その頃は裏メニューで、地元の人が「ユニあるかい?」と頼んでいるときは、わけがわかりませんでした。
食べてみると、身の味わいとダシの旨みが抜群で、「こんなにシンプルで美味しいのかー!」と感動。そのあと「味変するか!」と地元の人が追加したのがウスターソース。
ウスター?おそるおそるかけてみると、ふわっとした白身とメンメのパンチのきいた旨みがウスターと合い、「まるでフレンチや~!」と同行者の方もカンゲキ。
それが自宅で再現できるとは……! しかも最新鋭の技術で下処理済み、しかも羅臼昆布と羅臼の塩「ラウシップ」が付いているので、本当に簡単で本格的な湯煮が味わえます。
身を味わったら、残りはスープや味噌汁、うどんやラーメンなどにするのがおすすめですよ。
根室地方・根室市「かにたっぷりかに御膳」(マルダイ水産)
根室・マルダイ水産の看板商品「かにたっぷりしゅうまい」に、かに甲羅グラタン、かにおこわ、たらばかに甲羅盛りが付いた豪華なセット。
今回の特集の中では、送料込みというありがたい商品でもあります。
前にもご紹介している「かにたっぷりしゅうまい」は、スタジオで撮影した時、札幌のどこにもせいろが見当たらず苦労しましたが、10軒目くらいでようやく見つけました。
ビッグサイズでカニもたっぷりなので、十分にメイン料理になるしゅうまい、せっかくの年末年始はセットで楽しんでくださいね。
釧路地方・厚岸町「マルえもんガンガン焼きセット」(厚岸漁業協同組合直売店エーウロコ)
こちらは3年前のおとりよせ特集で大評判だった、ブランド牡蠣「マルえもん」が豪快にガンガン焼きで味わえるセット。
撮影用の牡蠣が届いたのは会社が休みの日。
「会社に牡蠣が届いてます!」と電話を受けて大急ぎで会社へ行き、同時にカメラマンへ連絡し、急きょスタジオを開けてもらいました…(汗)。
ガンガンとは一斗缶のことだそうで、大きな牡蠣が入った一斗缶をカセットコンロに置き、火をつけながら撮影開始。
たちまちスタジオ中が焼き牡蠣の香りでいっぱいになり、撮影後はカメラマンにも大喜びで食べてもらいました。
その後、牡蠣が思い切り食べたい!という人には、このガンガン焼きを紹介しています。リピーター多数!
十勝地方・新得町「北海道ジンギスカン3種セット」(上田精肉店)
年末には焼肉を楽しむという家庭もあるそうで、今年は北海道のジンギスカンを取り寄せてみませんか?
地元で人気の「ラム肩ロースジンギスカン」、エゾシカの概念が変わる「エゾ鹿赤肉ジンギスカン」、十勝名物「ホルジン」をセットにした上田精肉店の「北海道ジンギスカン3種セット」がおすすめです。
地元でエゾシカを美味しく味わってほしいと肉の処理から製品化まで行なう上田精肉店。
新得町にあるバーベキューハウスで炙って撮影したところ、エゾシカってこんなにおいしいんだ~と感動しました。
ほかにも「北海道生活」では木古内町・久上 工藤商店のエゾシカジンギスカンを紹介していますので、両方あわせて食べ比べするのもおすすめですよ。
留萌地方・留萌市「留萌前浜産 味付数の子」(丸靖水産)
お正月には必ず口にするカズノコ。
カズノコのまち・留萌市にある「留萌おみやげ処 お勝手屋 萌」では地元の水産会社のカズノコを多数販売しています。
今回ご紹介している「丸靖水産」の「味付け数の子」は、なかなか手に入りにくい留萌前浜産で漁獲されたニシンの卵を黄色く漂白せず、そのままの状態で味付け。留萌市のふるさと納税でも人気です。
北海道に移住して感動したのがカズノコで、ぱりぱりっとした歯ごたえがとっても美味しい!
おせちに申し訳程度に2本くらい入っているだけでは物足りないので、お正月用にさっそくおとりよせ。
大きなカズノコがたっぷり入っていて、これなら家族一人1本ずつ食べられますね♪
年末年始、久しぶりに家族や親せきが集まる場所には、北海道から美味しいおとりよせをしてみてください。
ワインと楽しみたい!ちょっと贅沢な北海道のおとりよせ
クリスマスだけでなく、ワインとともにホームパーティをするのもすっかり定着しました。
カニやジンギスカン以外にもまだまだあります、北海道のワインとおしゃれなメニューをご紹介!
写真左より、空知地方・浦臼町「鶴沼ゲヴェルツトラミネール」(北海道ワイン)、上川地方・上富良野町「ピノ・ノワールブラン・ド・ノワール2023 【野生酵母】」(多田農園)、石狩地方・千歳市「北ワイン ケルナー 2023」(千歳ワイナリー)、十勝地方・芽室町「よろこぶ 山幸ロゼスパークリング」(めむろワイナリー)
今や北海道にはワイナリーが70軒以上にもなり、いいワインというだけでも枚挙にいとまがないのですが、今回はおとりよせ可能な4本のワインをセレクト。
浦臼町の「鶴沼ゲヴェルツトラミネール」は、自社畑のゲヴェルツトラミネール種を100%使用した辛口白ワイン。
北海道のワインを取材し始めた十数年前は、手摘みで手間暇がかかるため北海道では鶴沼でしかつくられていませんでした。個人的に好きなアルザスワインにもよく使われていて、風味や香りが豊かです。
上富良野町の多田農園「ピノ・ノワール ブラン・ド・ノワール2023 【野生酵母】」は、黒ブドウ種ピノノワールでつくった無濾過の白ワイン。多田さんのワイナリーは何度か取材させていただいていて、どのワインにしようか多田さんにご相談したところ今回はこちらのワインになりました。ナチュールワインが好きな方へのギフトにもおすすめです。
千歳市の千歳ワイナリー「北ワイン ケルナー2023」は、余市町の有名な木村農園によるケルナー種100%を使用、数々の賞に輝く実力の白ワインです。北海道ではよくつくられているケルナー種ですが、爽やかでしっかりした酸だけでなくしっかりした旨みがあり、北海道の料理にとっても合うワインだと思います。
芽室町・めむろワイナリーの「よろこぶ 山幸ロゼスパークリング」は北海道の池田町発祥の山ブドウ品種・山幸を沢谷家に楽しめるロゼのスパークリングワイン。おめでたい席で開けてほしいと「よろこぶ」と付けられたそうです。年末年始だけでなく、春先の卒業や入学、就職のお祝いに取っておいてもいいかもしれませんね。
日高地方・えりも町「えりも短角牛のローストビーフ」(たかはし牧場)
えりも町・たかはし牧場「えりも短角牛」は、えりも岬で放牧されている短角牛で、脂身の少ない赤身肉。ローストビーフは肉にじゅうぶん旨味があるので、塩コショウだけのシンプルな味付けになっています。
北海道で初めて出会った短角牛は、とにかく赤身の旨みが抜群で、脂身が少ないのが気に入って、ステーキでしっかり食べてもまったく胃にもたれません。
たかはし牧場では他にも、すき焼き用の肉や、えりも昆布を練りこんだハンバーグなど、えりも短角牛各種を販売しているほか、ふるさと納税の返礼品にもなっていますので、チェックしてみてください。
胆振地方・安平町「北海道カマンベールチーズケーキ」と「北海道ブルーチーズケーキ」(プロセスグループ夢民舎)
北海道のおとりよせといえば、チーズだけでもたくさんあり、今回もいくつか紹介していますが、チーズ発祥の地・安平町のプロセスグループ夢民舎ではベークドチーズケーキをご紹介。
「北海道カマンベールチーズケーキ」と「北海道ブルーチーズケーキ」は、いずれも北のハイグレード食品に選ばれた、質の良さと美味しさを兼ね備えた逸品。
撮影の後でスタッフとみんなで食べてみたところ、チーズ工房がつくるだけあってコクと旨み、そして後味がさわやかで美味しいと評判。ブルーチーズケーキは「ブルーのクセがなくて食べやすい!」と驚く人が多かったです。
ワインにも合うので、デザートとしてでなく、ワインや料理とともに出してみてください。
十勝地方・豊頃町「宿香【SYUKOU】」(ELEZO)
十勝・大津の海のそばにある、ジビエや放牧豚など自社産の厳選した肉を加工するシャルキュトリー工房では、全国のレストランから注文が来るほど本格的なシャルキュトリーがつくられ、一般でも買えるように。
中でも「宿香【SYUKOU】」は放牧豚でテリーヌ生地をつくり、数種のキノコをソテーし練りこんだ香り豊かなテリーヌです。
とっておきのディナーに出せば、場が華やぐこと間違いなしです。
以前こちらのオーベルジュ「ELEZO ESPRIT」に行き、放牧豚の牧場からレストランの放牧豚の料理までじっくり取材させていただきました。
放牧でていねいに育てられた豚肉を、プロの手で美味しく仕上げたシャルキュトリーが、家庭のテーブルで味わえるという贅沢。
すぐにオーベルジュまで行けなくても、おとりよせできるのがうれしいです。
胆振地方・厚真町「オリジナルマヨネーズ」(平飼い養鶏 小林農園)
最後に、いつものマヨネーズをレベルアップしてみてみませんか?
飼育方法もエサもこだわっている厚真町「小林農園」の平飼い卵で作ったマヨネーズは、函館でフランス料理店を営む藤谷圭介シェフが手がけたという本格的なマヨネーズ。一般的なマヨネーズに使用される旨味成分は使っていないので、いい卵を活かしたプロ直伝の美味しさだけが詰まっています。
この商品を撮影する際には、厚真町にある「小林農園」のカフェにお邪魔いたしました。
マヨネーズがこちらの農園でつくっているスモークチキンに「めっちゃ合う!」とのことで、スモークチキン、マヨネーズ、卵を配置しなおし、こだわりの食べものを、こだわってかなり時間をかけて撮影しました。
撮影時、仕事が終わったら食べてみたいなあと思っていたので、スモークチキンや卵、プリンをお取り寄せ。
スモークチキンは「ありがとうチキン」と名付けられていて、卵を産み終わったニワトリ(廃鶏)を最後にありがとうの気持ちでいただきます。
買ってくるローストチキンやフライドチキンでなく、今年はこのチキンでクリスマスを迎えたいなあと思います。
せっかくだからカニ三昧!カニ専用のクラフトビールも
オホーツク地方・網走市 「クラフトビール「麦蟹【BAKKAI】」と「ケダマ」(牛渡水産)
北海道のカニを取り寄せれば、まちがいなく場が盛り上がります!
それでもカニをむくのが苦手という人には、毛ガニを手作業で詰めた牛渡(うしわたり)水産の「ケダマ」もおすすめ。解凍しても水分が出ない、旨みがぎっしりの冷凍カニで、びっしり入ったカニの身は食べごたえ十分です。
牛渡水産では、カニに合わせて楽しめるクラフトビール「麦蟹」を新発売。
網走産とドイツ産のモルトを使用し、網走名産イバラガニの殻のエキスが入っています。ゆっくりと時間をかけて飲むという珍しいビールで、時間とともに重厚な味わいや香り、変化を楽しめる黒ビール。
カニや魚介のほか、赤身肉にも合うそうなので、先ほどの短角牛やエゾシカと味わうのもいいかもしれません。
北海道には179もの市町村があるので、まだまだ美味しいものがたくさんあります。美味しい品をどんどん食べてみれば、北海道のたくさんのまちを旅する気分になれますよ。
(「北海道生活」編集長)
※この記事は「北海道生活」本誌2024年冬号より一部転載しています。