2024/12/18 13:00
北海道生活
冬の釧路の風物詩「SL冬の湿原号」が今冬も運行、特別な列車旅を!
冬景色の釧路湿原の中を走る「SL冬の湿原号」 (画像提供:JR北海道)
冬の釧路の風物詩となっている「SL冬の湿原号」。記念すべき25周年を迎える今冬も、2025年1月18日(土)~3月23日(日)の期間に運行します。
釧路駅から標茶駅間を走る「SL冬の湿原号」は、SL(蒸気機関車)がけん引する観光列車。ひがし北海道の凍てつく雪原の中を力強く進む姿や、車窓に広がる釧路湿原の大パノラマを求めて、毎年全国から多くの鉄道ファンや観光客が訪れています。
上り列車は釧路駅から出発。「SL冬の湿原号」パネルが目印! (画像提供:JR北海道 ※以下同)
5両編成の客車をけん引するのは、国鉄C11形蒸気機関車171号機。1940年の製造以降、長い歴史を持つこの機関車は、2024年現在 北海道で唯一運行されているSLです。かつては深名線朱鞠内機関支区などで実際に運行し、1975年からは標茶町の桜児童公園で展示されていました。
1999年のNHK朝の連続テレビ小説「すずらん」の放映をきっかけに復元され、2000年1月から「SL冬の湿原号」として運行を開始しました。
歴史を感じる、国鉄C11形蒸気機関車171号機。客車は5両編成で運行
車窓からは、雪原に舞うタンチョウやエゾシカなどの野生動物の姿が見られることも。また、途中の駅である茅沼(かやぬま)駅は、タンチョウがいる駅としても知られています。運がよければ、特別天然記念物にも指定されているタンチョウに出会えるかもしれません。
どこまでも続く真っ白な冬の湿原と点在する木々、そこで暮らすタンチョウの姿。冬の北海道の自然を凝縮したような景色に、圧倒されることでしょう。
「SL冬の湿原号」の魅力!
2021~2022年にかけて全面リニューアルした客車車両は、レトロで温かみのあるつくり。それぞれに北海道の自然と歴史を感じさせるこだわりが詰まっています。
◆1号車・5号車「たんちょうカー」
大きな窓の外には、釧路川と湿原の景色。川側にカウンター席、山側の高床ボックス席を配置し、どの席からでも眺望を楽しめます。「タンチョウの赤」をヒントにしたえんじ色の座席や、雪原の木々をイメージした木目調の壁面が、温かみと高級感を演出。また、窓を大型化した展望通路では、景色をより近くに体感できます。
たんちょうカー。温かみのある空間で、車窓からの湿原の景色を堪能
展望通路。目線の高さから足元まで見える車窓から、間近に景色を感じ、雪を巻き上げて走るSLの力強さを体感
◆2号車「カフェカー(ストーブカー)」
旧客車の趣きを残した懐かしい雰囲気。車内販売カウンターがあり、オリジナルグッズや沿線の特産品、車内限定販売グッズなどを購入できます。
カフェカー(ストーブカー)。ダルマストーブや床板などもレトロ感たっぷり
◆3・4号車「ストーブカー」
エゾシカの角(ツノ)をモチーフにした荷棚や、テーブル・取手・肘掛けに北海道産のタモ材を使用するなど、随所に北海道らしさが散りばめられています。昔懐かしいダルマストーブを囲んで自由にくつろぐことができ、車内販売で購入したスルメをあぶって味わうことも。
ストーブカー。北海道らしさを感じる内装と、ダルマストーブも設置されている
また、「SL冬の湿原号」に乗車すると“乗車証明書”が発行されます。上り・下りそれぞれお一人1枚限りで、上り・下りで異なるデザインとなっていますので、特別な列車旅の記念にもぴったりです。
2025年の「乗車証明書」。乗車証明書が旅の思い出に!上りと下りでデザインが異なる
観光列車「SL冬の湿原号」2025年運行(JR北海道)
運行日程/2025年
・【1月】1月18日、19日、24日~26日、31日
・【2月】2月1日、2日、7日~9日、11日、14日~16日、21日~24日、28日
・【3月】3月1日、2日、7日~9日、13日~16日、20日~23日
運転区間/釧路=東釧路=釧路湿原=塘路=茅沼=標茶
運転時刻/
【上り】釧路駅 11:05発-標茶駅 12:35着
【下り】標茶駅 14:00発-釧路駅 15:42着
料金/大人:片道2,970円(釧路・標茶間乗車券1,290円+指定席券1,680円)※全席指定のため要予約
※SL冬の湿原号の乗車券・指定席券は、乗車日の1カ月前より、全国のJRみどりの窓口、または、えきねっとで購入可能です。
※運転日、運転時刻、編成など、掲載の内容は予告なく変更される場合があります。
※牽引車が変更となった場合でも金額に変更はございません。
WEB/https://www.jrhokkaido.co.jp/travel/sl/